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2006年 04月 19日

エピックプレイとは、物語だ(電波風味に)

エピックプレイ

 「文字数が多いからコメント欄に投稿できません」と言われて弾かれてしまったので、自分のブログに転記(苦笑)。
 下記は、紙魚砂様の記事に対するコメントです。

*** *** ***

>例えば英雄が死んでしまって英雄を愛していた人物が黄泉の国に下って英雄を救い出す、なんて話があったらすごく英雄話っぽい

 そーゆー話を作りたければシナリオを作って遊べば良いんです。
 ブレカナにおける死や殺戮者堕ちは結局、経験点ペナルティ以外の何者でもありません。死ねば経験点が半分になるか、そのセッションで使用した経験点が使えなくなる。堕ちれば、すべての経験点が使えなくなる。確かにどちらにしてもそのエピックシートは使えなくなるけども、そのエピックシートの設定そのものをほかのエピックシートに流用してはいけないとは、どこにも書いていないからです。
 だから、そういうシナリオ(黄泉の国に下って英雄を救い出すシナリオ)によって、転生後の別のエピックシートに転記されたキャラと、転成前の救エピックシートに転記されたキャラとの同一性を図るというやり方があっても良いでしょう。

 ただ、ブレカナ・エピックプレイが打ち出したい方向性は、そうではなくて、複数の文献に登場する矛盾した英雄像なのだろうと思います。
 つまり、同一名の英雄が、文献によって、性格や過去、設定すべてがバラバラで、活躍した年代も、活躍した場所も、死亡した時期も、全く異なる。しかしそれらはすべて、後世の我々から観たときに、同一名の英雄として語られているという、支離滅裂感。それを、再現したいのではないかと(ルルブでも、ヘラクレスや女性化したヤマトタケルを例に挙げて論じています)。僕たちPLは、そういう支離滅裂な英雄を、後世の歴史家としての視点でひもといて、ひとつひとつのセッションを通じて解釈・検証していく。そういう感覚なんだと思います。

 まあもちろん、そういう支離滅裂な解釈ではなくて、もっと大河ドラマ的に、一本筋の通った解釈で、統一的に論じるエピックプレイがあってもかまわないのですが。エピックプレイルールの解釈それ自体は、個々のPLGMに委ねられた自由な事項ですので。
 紙魚砂様の「文句」は、どちらかというと、紙魚砂様個人がやりたいエピックプレイルールにすぎないように思います。
 まあどちらにしても、まだ試みが始まったばかりのルールですし、時間と共に、遊び方にしてもルールにしても洗練されていくんじゃないかと思います。

 なお、この点、面白いことを言う人がいて、エピックプレイとはつまり、キャラクターシートではなく、もはやストーリーシート。つまり、人物ではなく物語をPLに管理させる者ではないかというのです。
 早い話、いままでのように「女騎士アンネローゼ」というキャラを扱うにとどまる必要性すらなく、たとえば、「クロス司教領年代記」とか、「剣匠卿歴代記」とか、「ある濡竜将の日記」とか、「ブローズ朝エクセター王国興亡記」とか、「歴代エクセター十勇士3番の席」といったキャラでさえ、許されてしまうのです(そう言って時代毎に、歴代の司教領司教や剣匠卿や濡竜将などをプレイするわけだ)。もっとも、それに違和感を感じて許さないPLやGMは、普通にいると思いますが(苦笑)。
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by hiduka | 2006-04-19 20:58 | TRPG全般
2006年 04月 11日

「想い出病棟」

「想い出病棟」

***プレアクト***

■シナリオデータ
プレイヤー:3~5人
プレイ時間:3~4時間
必要防御系神業:2枚
使用社会:企業、メディア、アストラル、テクノロジー

※ 本アクトは、下記のような方々に特にお勧めです。
・医療倫理に興味をお持ちの方
・演劇演出に興味をお持ちの方

■アクトトレーラー
 キャスト作成前に以下を読み上げよ。

―――――――――――――――――――――――
貴方はいま、死の間際にいます。
――なにか、心残りのことはございませんか?

走馬燈というものがありますね?
――死の間際、人生を振り返る幻影です

もし、走馬燈のように、死の間際に、貴方の想い出の人ともう一度出会えるとしたら……
……そんな病院があったとすれば、貴方は、治療を受けようと思いますか?

トーキョーN◎VA The Detonation
「想い出病棟」

それでもなお、医者にとって大切なのは、患者の命なんですよ。
―――――――――――――――――――――――

■推奨スタイル
①タタラ:大学病院勤務で翠川千春の主治医
②カゲムシャ:フリーのカゲムシャ
③バサラ:退魔師
④トーキー:アルドラという少女の友人がいるジャーナリスト
⑤クグツ:千早重工後方処理課

 キャストが4人以下の場合、③④⑤の任意の枠を削る。

■シナリオハンドアウト
 各キャストには以下の設定がつくことになる。キャスト作成時にプレイヤーとよく相談すること。

『タタラ』:大学病院勤務で翠川千春の主治医
『カゲムシャ』:フリーのカゲムシャ
『バサラ』:退魔師
『トーキー』:アルドラという少女の友人がいるジャーナリスト
『クグツ』:千早重工後方処理課

キャスト1:『タタラ』
設定:大学病院勤務で翠川千春の主治医
コネ:翠川千春 推奨スート:理性(患者)
キャストコネ:『カゲムシャ』
――貴方が訴えるのは、命の価値
 翠川千春は、貴方が主治医を務める病人だ。病状は重く、治療は絶望的だと思っていた貴方はしかし、画期的な治療法を発見した。手術は難しいが、不可能ではない。だから、自分を信じて治療を受けるように。そう告げた貴方に、千春はゆっくりと首を横に振った。何故治療を拒絶すると問う貴方に、彼女は聞き返した。「想い出病棟というものを、ご存じですか?」

※ 《タイムリー!》など、治療系神業が必須。緑川千春から治療の承諾を得て、病を完治させることが『タタラ』のパーソナルクエストになる。

キャスト2:『カゲムシャ』
設定:フリーのカゲムシャ
コネ:高山靖史 推奨スート:外界(宿主)
キャストコネ:『バサラ』
――貴方が請け負うのは、偽りの真実
 今回の依頼は、翠川千春という女性を説得すること。翠川千春は現在、不治の病に冒され、手術を受ける必要があるのに、それを断り続けているのだという。それを説得するために、親族から高山靖史という、彼女の初恋の人を演じてほしいのだという。彼女はいま、想い出病棟という都市伝説にすがり、高山靖史との再会にすべてを託している。その思いを、断ち切ってほしいのだというのだ。

※ 《神出鬼没》は、必須である。

キャスト3:『バサラ』
設定:退魔師
コネ:アルドラ・ドルファン 推奨スート:外界(知り合い)
キャストコネ:『トーキー』
――貴方が打ち砕くのは、か弱き人の想い出
 想い出病棟。死の間際に、想い出の人と再会できる病院という都市伝説。もし、それが本当であれば、これほど人命を軽んじる事実はないであろうし、人の想い出に寄生するアヤカシが存在するのだろう。だから貴方は、噂の出所に、想い出病院に、足を運んだ。人の思いと人命を、守るために。

※ 《天変地異》は、PLが自由に使用すること。

キャスト4:『トーキー』
設定:アルドラという少女の友人がいるジャーナリスト
コネ:アルドラ・ドルファン 推奨スート:感情(お友達)
キャストコネ:『クグツ』
――貴方が暴くのは、世にも奇妙な物語
 貴方には、アルドラ・ドルファンという友達がいる。病院で儚げに空を眺める、病弱な少女。少女は問うた。「想い出病棟。ご存じかしら……?」死の間際、想い出に邂逅する黄昏の病院。「もし、そんなものがあるとすれば、素敵なことではありませんか?」もしそんな病院が実在するというのだとすれば……そんな願望を記事にするため、貴方は取材を開始した。

※ 《暴露》は、PLが自由に使用すること。このシナリオにおけるアルドラは語り部であり、キャストの役回りはシナリオの狂言回しである。『トーキー』は、アルドラの正体を知らない方が面白いだろう。その分、PLには、高度なメタ思考が問われる。

キャスト5:『クグツ』
設定:千早重工後方処理課
コネ:早川美沙 推奨スート:外界(上司)
キャストコネ:『タタラ』
――貴方が捜すのは、笑えない冗談
 上司の早川美沙曰く、今回の任務は、千早が出資している病院の内偵だという。ここ数年、ごくわずかではあるものの、その病院での死亡率が上昇しているという。しかも、患者が末期治療を拒否した結果であるという。これが本当であれば、何らかの対策を考えておかないと、病院経営にも支障が出てしまう。貴方は調査を開始した。「それにもうひとつ。気になる噂があるの」……想い出病棟。それが、噂の名前。

※ 《完全偽装》は、PLが自由に使用すること。

■重要ゲスト

●翠川千春(ミストレス◎)
 女性。皆に愛される、理知的な成人女性。不治の病に苦しめられている。『タタラ』を尊敬しているが、手術の承諾だけは断固拒絶している。

※ 緑川千春を、まだ年若い女性として設定するか、孫に囲まれた老婆として設定するかは、『タタラ』のPLに一任する。

●アルドラ・ドルファン(アヤカシ◎)
 女性。病院に長く入院している儚げな少女。この物語の語り部を務める。
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by hiduka | 2006-04-11 00:07 | シナリオ案
2006年 04月 04日

ブレカナエピックプレイの遊び方

 Amisty氏と話し込んでいて、なんとなく、エピックプレイの遊び方が見えてきました。個人的なプランニングとして、如何に書き込んでみます。

 通して読んだ感想としては、意外に、コンベンション向きのルール。
 はじめエピックルールを見たときは、アルカナに大河ドラマ的な戦国絵巻の主砲を持ち込むためのルール、つまり、キャンペーン嗜好のルールかと思ったが、そうではないようだ。
 エピックプレイで決まるのは実は、生年と(PLが決め撃ちした場合の推定)没年。それに、大まかなパーソナリティ。人によっては、その人の大河的な人生(いつ頃誰と出会ってどう出世したかなど)だけで、実は、それ以上細かく決める者ではない。
 その上で、シナリオの要望に応じて必要なアルカナ(役割)を当てはめ、少ないキャラでセッションに参加しやすくするためのルールであるようだ。
 つまり、たとえばアンジェリーネというキャラがいれば、あらかじめ(あるいはシナリオの要望に応じて)、いくつかキャラデータを作っておき、シナリオに合わせてデータを使い分ける。
 この利点はみっつある。
 ひとつは、あらかじめ複数のデータを用意しておくことでシナリオにすぐに参加できる手持ちのキャラ(データ)を複数用意できること。
 ひとつは、データに合わせて複数のキャラロールを使い分ける必要がないため、安定したロールプレイを提供できること(これは従来のN◎VAやブレカナの問題点でした。ちょっと特殊なシナリオになると、すぐに特別にキャラを用意しなければならなかった)。
 もうひとつは、キャラの立ち位置やアルカナやデータをシナリオ毎に入れ替えることで、プレイしているプレイヤー自身にキャラの多面性を気づかせ、キャラに深みを与えることだろう。

 これはどういうことを意味するか。
 たとえば僕の手持ちキャラに、アンジェリーネ枢機卿というキャラがいる。2ndのころは、次期枢機卿候補と名乗り、一世を風靡した大司教という設定だった。アルカナは、デクストラ=コロナ=イグニス。これは、「ルネサンス期の享楽家の敬虔な腐れ坊主」を再現するためで、そのため大司教のくせに、マーテルが入っていない。これだと本当に敬虔な信仰心(マーテル)が試されるシナリオには入れない。

 ところが、これがエピックプレイになるとどうか。
 アンジェの本質とは、「腐れ坊主」である。
 マーテルが入っていようが、ステラとして導こうが、デクストラとして研究に没頭しようが、射撃に長けた司教として戦場を駆け抜けようが、そのテクスチャーは、同じ「腐れ坊主」となる。つまりだ。

 デクストラ=コロナ=イグニスでも、デクストラ=コロナ=マーテルでも、デクストラ=コロナ=ステラでも、デクストラ=デクストラ=マーテルでも、コロナ=マーテル=イグニスでも、同じアンジェリーネとして扱われるのだ。

 そして、(ここからが重要なのだが、)“後世の歴史書”に、「この破廉恥な偽僧侶アンジェリーネは、枢機卿という位を金で買った悪漢である……」などと、書かれるわけである。この歴史書には、アンジェリーネのマーテルとしての活躍は描かれていないが、ほかの歴史書をひもとくと、もしかすれば、マーテルとして活躍するアンジェリーネの姿が描かれているのかもしれないのだ。これは逆に言えば、「腐れ坊主」がアンジェリーネの属性であり、物語上の役割でないなら、マーテルは必要ないことになる。
 たとえば、『ローランの歌』(←中世騎士道の著名な英雄譚)の主人公ローランは、その破滅的な見栄っ張りで、十二勇士を破滅に導いた騎士であった。ローランは確かにそれまで騎士として、アダマスとして活躍した話があったとしても、その、『ローランの歌』では、仲間を守るアダマスではなく、仲間を破滅に導くグラディウス=アルドールであったのだ。
 これは、色々と応用が利く。
 たとえば、それまで役立たずのお調子者であった臆病者(ウェントス=ウェントス=ウェントス)が、最後の勇気を振り絞り(ステラ=ルナ=オービス)、魔神に挑み、オービスの逆位置で、命を代償に魔神の《真の死の印》を破壊するといった演出もあり得るのだ。
 あるいは、魔神の演出にもふさわしい。物語の中で魔神は大抵、複数の層(ペルソナ)を持つ。多種雑多な願いを叶えてくれる。シナリオ毎に、消え者の望みを叶えるために、魔神のアルカナは毎回異なることになるのだろう。

 ってーわけで、お勧めとしては、いくつかの立ち位置を見極めていくつかキャラ設定を作り、それぞれのキャラ毎にまた、数パターンのデータを用意し、それをとっかえひっかえして遊ぶというのが、遊び方として安定することになるのではないかと、そう思うわけだ。
 ……さて、アンジェリーネから、何パターンかデータを作ってみますか。まずは、マーテルの層(ペルソナ)を持つアンジェからかなぁ。
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by hiduka | 2006-04-04 01:08 | TRPG全般